CGデザイナー→教員→CGデザイナーの経歴メリットデメリット

つぶやき

はじめに

という少し変わった経歴を作ることに成功したためメモに残しておきます。特に、CG科教員 → CGデザイナーの部分についての所感を書き残します。どこかの誰かの参考になればと思います。

経歴

新卒でアニメ・VFX中心のCGプロダクションに入社、20数人規模の会社でジェネラリストとして従事。モデリングに特化するために転職活動開始、CGの専門学校に教員として入社、本業と作品制作を同時に進行。モデリング特化のため再度転職、ゲーム会社のキャラモデラーとして入社。

『教員』の経歴があることによるメリットデメリット

【メリット】

主体的にCGの教育業に取り組んだ教員であれば、CG業界で言うところのディレクションマネジメントに近いことをおこなう能力が身につくため、これらの業務を視野に入れた人材になりうるというメリットがあります。

また、「教員」という職種は「講師」よりも1つ上のレイヤーになるため、技術を伝えるという講師的な役割に加えて大人数を正しく動かし導く力が必要になります。強いリーダーシップに加え、計画力危機管理能力、多種多様な人との対話力が必要になることから、地力の強さが磨かれるメリットがあります。

そして、CGの学校をよく知っているという点についてもメリットになり、学校との連携や人材獲得においてCGの会社側には無い視点を持って関わることができるため、採用関係人材育成の統括候補にもなりうると感じます。

【デメリット】

ここまでメリットの方で良い点ばかり触れてきましたが、こちらのデメリットが肝心です。まず、キャリア全体を考えた場合に、教員という職種はデザイナーという職種から外れることになるため、制作現場から離れたという見方をされます。私の場合は、CG科のモデリング関係の教科を受け持ったことから、CGに常に触れ最新技術も開拓しながら授業も進めていましたが、それでも一般的には制作現場から離れた印象は少なからず持たれてしまいます。

さらには、教員期間中にも業務委託でモデリング関係の仕事をちょくちょく受けていましたが、これらもポートフォリオには記載ができないことがほとんどのため、基本はノーカウントです。

こういった事情から、なぜ制作現場から離れたのかという疑問を大きく覆すレベルの作品や経験を積まなければ教員からCGデザイナーへの転職は厳しくなるという印象です。

「教員→CGデザイナー」転職の振り返り

【ポジティブな面】

教員を経験したことによる一番のポジティブな面は、一般的な会社で働いていては決して経験できない、多くの人と関わった経験だと感じます。学校は様々な事情・特性をもつ人たちが集まる小さな国のようなもので、その小さな国が豊かになるか朽ちていくかは教員に委ねられることになります。これは他の業界では決して経験することができない貴重な経験だったと思いました。

(これを言語化するのが難しかったため、このような記事にしてまとめてみました)

CGデザイナー職へ転職する際にポイントになるポジティブな面としては、ものごとを動かし完遂するための計画力・対応力・リーダーシップ・コミュニケーション能力が磨けるという部分です。私が教員からCGデザイナーとしての転職活動時に、これらの力を少なからず考慮してくれた会社は多かったと感じます。

正直に書きますが、教員の経験は他に取って代わることができない価値がありますが、CGデザイナーに戻ることを前提にするとこの期間はネガティブな面が大きいです。

一度CGデザイナーという職種(この場合だと業種自体)を離れた人は、採用側からするとリスクが大きいと捉えられるのが一般的です。また、指導力やリーダーシップなど、教員であることによって主に鍛えられるスキルは数値化・ビジュアル化できないため、ノーカウントとまではいきませんが、あくまでプラスαのスキルとしか判断されません。

したがって、必然的にスキルを示すための作品が別途必要になるのですが、私はそのための作品を教員期間の労働時間外でコツコツと自主制作し続けて、作り溜めていきました。教員からCGデザイナーに転職を考える場合は、これが必要不可欠になります。

職務経歴上「なぜ職種を変えたのか」という疑問の払拭と、自主制作による高いスキルの提示が必要になるため、かなり計画的に教員期間を過ごす必要があります。

まとめ

CGデザイナーから教員になることはおすすめできます。貴重な経験ができますし、生み出せる価値も非常に大きいと感じます。ありがたいことに多くの学生は積極的にコミュニケーションを取ってくれて、充実感ある生活を送れると思います。

一方、教員からCGデザイナーになることは一定の難しさがあります。職務経歴にブランクと捉えられるような情報が加わるためです。よほどの執念がある場合は、自主制作を作り溜めることもセットで考えると可能だと思います。

ここまで読んでくださった方はお気づきいただけたと思いますが、この記事は「教員になってからCGデザイナーになろう」とお勧めしている記事ではありません。一度教員になるとCGデザイナーに戻るのは簡単なことではないため、もし同じ経路をたどる方がいれば、リスクを知ったうえで教員期間を計画的に過ごす必要があるということが伝わればと思います。

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